当院のこだわり
白内障手術は基本的には人生で一度しか受けない手術です。
そのため当院では以下についてこだわりをもっております。
- 患者様ひとりひとりに合わせた患者様中心の白内障手術
- 白内障手術はすべて院長が責任をもって執刀いたします
- 丁寧で優しい白内障手術
- 患者様のご希望に合わせた眼内レンズ(多焦点眼内レンズ、乱視矯正眼内レンズ、単焦点眼内レンズなど)を選択する【オーダーメイド白内障手術】
- 最適な眼内レンズを選択するために、最新で精密な検査機械(アルコン白内障手術ガイドシステム「VERION™」と光学式眼軸長測定機器「ARGOS®」)を導入しております
- アルコン社の最新白内障専門機器「Centurion」を導入し手術効率の向上、手術時間短縮、手術後の炎症軽減に努めます
- 白内障手術のご相談をされるときから、手術を終えられた後のフォローも含めて、安心して治療を受けていただけるあたたかい雰囲気作りを徹底します。
「VERION™」
「ARGOS®」
白内障について
白内障とは、目の中でレンズの役目を果たしている「水晶体」という組織が白く濁ることにより、視力・視野に障害が引き起こされている状態です。この組織が濁っていくと、光が網膜にうまく届かなくなり、視力が低下するなどの様々な症状があらわれます。一度濁ってしまった水晶体は元に戻らないため、症状が進行した場合は手術による治療を検討します。
出典:参天製薬ホームページ
白内障の症状
以下のような症状が現れた場合、水晶体が白く濁る白内障が疑われますので、一度ご受診ください。
- 視界に「もや」がかかっているようになり、ものがかすんで白くみえる。
- 暗い所では、ものが見にくい
- 明るい所では、まぶしさを感じやすく、ものが見にくい
- 夜間の運転で対向車のライトや街灯の光、信号などがまぶしく感じる
- ものが二重三重に見えることがある
- 視力が急激に低下した
- 老眼鏡をかけても小さな文字が見にくい
- めがねやコンタクトの度数を変えても視力がよくならない
- テレビやパソコンの画面を見ていると目が疲れる など
出典:参天製薬ホームページ
白内障の原因
白内障の主な原因は「加齢」です。水晶体を構成するタンパク質が、加齢や長年にわたる紫外線の影響で、変質し、白く濁ってしまうことによって発症します。これを「加齢性白内障」と呼んでいます。一種の老化現象でもありますので、高齢になるほど発症の比率は高まります。早い人では40代頃から白内障が始まり、70歳以上では5人に4人が、80歳を超えるとほとんどの人が、個人差はありますが白内障の状態にあると言われています。
加齢以外の白内障の原因としては、ぶどう膜炎、緑内障、眼内腫瘍、網膜剥離など、ほかの目の疾病や、アトピー性皮膚炎、糖尿病など全身の疾病の影響、ステロイドの長期投与など薬物の影響、眼球の打撲や異物が刺さるなどの外傷によるもの、放射線や赤外線を受けることによるもの、さらには先天的なものなどがあります。
白内障の治療
初期の場合
視力低下や視界のかすみが生活に支障をきたすほどではない場合、定期的に経過観察を行います。補助的に、エイジングケアのサプリメントを服用していただいたり、点眼薬を処方することもあります。ただしこれは白内障の進行を抑制するためのものであり、白内障の濁り自体は元に戻りません。
仕事や生活に支障が出た場合
白内障が進行し、日常生活に支障がでてくれば手術を検討します。白内障の手術は、濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを挿入するというものです。当院では日帰りで行っています。
白内障は生命に関わるものではありませんが、進行すれば見え方の質が下がり、生活の質にも大きく影響します。また進行すると水晶体が硬くなり手術が難しくなる場合があります。
仕事、介護、ペットなど、さまざまな事情があると思いますので、患者様に応じた適切な時期に手術を行えるよう検討します。
白内障手術について
白内障手術は、日本では比較的安全に受けられる手術の一つです。一般的に行われているのは、「超音波乳化吸引術」と呼ばれるもので、これは超音波によって水晶体を砕いて取り除き、眼内レンズを挿入するものです。ほかに「水晶体嚢外摘出術」というものがあります。こちらは超音波乳化吸引術が行えないくらい水晶体の濁りが悪化し固くなっている場合などに使われる手術です。
日帰り白内障手術の流れ(超音波乳化吸引術)
- 診察・検査
- 手術申込
- 術前検査・手術説明
- 術前診察(手術当日)
- 手術
- 術後診察
術前について
- 手術前に受診していただき、視力検査・眼底検査などを行います。
- 眼内レンズの度数を決めるための各種検査も行い、術後の見え方に大きく影響する眼内レンズの種類や狙いについてのご相談もいたします。
- 手術にかかるご費用、合併症について説明いたします。
- 感染予防のための抗生剤を処方致しますので、基本的にその薬を3日前より点眼していただきます。点眼の回数などは医師の指示に従ってください。
- 手術後は一定期間、入浴・洗髪・洗顔ができなくなるため、前日に済ましておくようにしてください。食事に関する制限はありませんが、アルコールはなるべく控えるようにお願いいたします。
- 手術前日は手術当日に備えて入浴し、十分な睡眠をとりリラックスしてお過ごしください。
手術当日
- 手術開始時間の約1時間前に来院していただき、目の状態を確認してから術前点眼薬を開始します。手術当日はお化粧せずにご来院ください。
- リカバリールームでゆっくりしていただき、十分に瞳孔が広がり(散瞳)、手術ができる状態になれば手術室に入っていただきます。
- 目の周りや目の中を消毒し、血圧などのバイタルが問題なければ手術開始となります。
手術の流れ
出典:日本眼科学会ホームページ
手術時間は白内障の程度や目の状態によって異なりますが約10分程度で終了します。
手術当日は術眼に眼帯を装着しご帰宅いただきます(非手術眼の視力が不良な患者様は透明な眼帯を装着しご帰宅いただくこともございます)。
術後について
白内障手術によって良好な視界を得ることができますが(ほかの目のご病気をお持ちの場合や目の状態によって視力回復の程度は異なります)、その状態を維持するために、以下のような注意事項がありますので、しっかりとお守りいただきますようお願いいたします。
手術直後〜1週間後
指導されたとおりに目薬を点眼する
眼内炎(術後眼内感染)予防のために、抗菌薬、炎症をおさえるステロイドと非ステロイド性抗炎症薬の3種類を処方されることが一般的です。差す間隔も定められているので、指導された内容はきちんと守りましょう。
むやみに眼を触らない
手術した傷からばい菌が入るのを防ぐために、眼を強く叩いたり、こすったりしないように気をつけましょう。
洗顔・洗髪を1週間は控える
固く絞ったタオルで拭くことは可能です。
飲酒・喫煙を1週間はなるべく控える
眼に刺激となることがあります。食事には特に制限はありません。
身だしなみにも注意を
お化粧は、手術から1週間は控えめにしましょう。
アイメイクは1カ月間はやめておきましょう。
美容院でのヘアカラーやパーマも、手術後1カ月経ってからにしてください。
電気カミソリによる髭剃りは、手術の翌日から可能です。
仕事や運動はほどほどに
軽い散歩や日常での家事、デスクワークであれば手術の翌日から可能です。
重いものを持つなどの重労働は、手術後1週間は控えましょう。
また、汗をかくような運動も1週間は控えましょう。
見え方が安定すれば、運転は可能です
だいたい手術後1週間程度で見え方が安定しますが、無理はせず、見え方に十分慣れてから運転するようにしましょう。
手術1ヶ月後
通常のスポーツは手術後1ヶ月まで控える
汗をかかない程度の軽いウォーキングなどは翌日からでも可能ですが、砂が眼に入ったり、眼を打ったりする可能性があるスポーツは、手術後1ヶ月経過してから行うようにしてください。水泳も1ヶ月程度経ってからで、その際は感染予防のためにゴーグルを着用してください。詳しくは医師に相談の上、指示に従ってください。
旅行は、できれば手術後1ヶ月は控える
海外など遠方への旅行や温泉の利用等は、手術後1ヶ月以降にしたほうがよいと考えます。外せない予定がある場合、事前に医師にご相談ください。手術日を調整するなど対応いたします。
手術の2ヶ月以降
視力が安定してからめがねを作る
患者様によって差はありますが、裸眼での見え方が安定するのは手術からおよそ1~2ヶ月後です。めがねを作る場合は、視力が安定するまで十分な期間を設けたほうがよいです。
眼内レンズについて
当院でこだわっている部分です。水晶体の代わりに挿入する眼内レンズは焦点の合う距離があらかじめ決められており、合わせる焦点によっていくつかの種類があります。単焦点レンズ、多焦点レンズ、さらにそれぞれに乱視度数加入付き眼内レンズがあり、患者様と相談しつつ、種類や度数を決定していきます。多焦点眼内レンズの詳しいことに関しましては日帰り多焦点眼内レンズ白内障手術をご参照ください。
- 単焦点眼内レンズ(保険適用)
- 単焦点眼内レンズは、単焦点、つまりピントが1ヶ所に合うレンズです。焦点を合わせる位置は近く、遠く、中間など事前に決める必要があります。近くに合わせた場合は、遠くを見る際には近視用メガネが、遠くに合わせた場合は、近くを見る際には老眼鏡が必要になります。ただし多焦点レンズと比較し、よりクリアに見え、レンズ費用、手術費用ともに保険適用となりますので、めがねをかけても構わないという方に適しています。
- 多焦点眼内レンズ
(選定療養・自由診療) - 多焦点レンズは単焦点レンズと異なり、近く、遠く、中間といった複数の焦点に合わせられる遠近両用のレンズです。仕事や趣味、スポーツを行う際などにめがねの使用頻度を減らしたいという方に適したものです。しかし、夜間にライト等を見ると、光の周辺に輪がかかって見えたり、眩しさを感じたりすることがあるため(ハロー・グレア現象)、夜間の車の運転などには不向きとされています。また多焦点レンズを選んだ場合は選定療養(※)・自由診療となります。
日帰り多焦点眼内レンズ白内障手術 - 多焦点眼内レンズ(低加入)
(保険適用) - 当院では、保険適用が可能な多焦点眼内レンズ「参天製薬社レンティスコンフォート(乱視あり/なし)」も取り扱っています。患者様の生活スタイルをお伺いし、ご提案をさせていただきます。
- 乱視度数加入付き眼内レンズ
(保険適応/選定療養/自由診療) - 主に角膜乱視を矯正するための眼内レンズです。手術前の検査で角膜乱視についても確認し、それにあわせた眼内レンズを使用することで、術後の乱視を軽減します。保険適用のレンズもあります。当院ではアルコン白内障手術ガイドシステム「VERION™」を使用し乱視軽減による裸眼視力の向上を目指しております。
※「選定療養」とは、追加費用をご負担いただくことで、保険適応の治療と保険適応外の治療を併せて受けることができる制度です。当院は多焦点眼内レンズの白内障手術を行う医療機関として届出をしています。具体的には以下のようになります。
- 手術費用…単焦点レンズと同様に健康保険適応
- 多焦点レンズの代金…単焦点レンズとの差額を患者様に別途ご負担いただきます。
(レンズの種類は国内認可されたレンズ限定となります。)
選定療養以外の多焦点眼内レンズも患者様のご希望を考慮しながら選択いたします。
多焦点眼内レンズの対象となる患者様には診察時に詳細をご説明致します。
費用について
手術費用に関しての詳細は、受診された際にお伝えさせていただきます。
手術給付金について
生命保険・医療保険に加入されている方は、白内障手術において、手術給付金が受け取れる場合があります。手術前に加入されている保険の契約内容をご確認ください。
高額療養費制度
「高額療養費制度」は、医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する制度です。ちなみに両目ともに白内障であり、手術を検討されている方は、同月内で両目の手術を実施することで、1ヶ月以上を空けて片方ずつ手術をするより自己負担額が抑えられます。上限額は、年齢や所得に応じて定められており、患者様によって異なります。
詳細は、加入されている保険者にお問合せください。
日帰り多焦点眼内レンズ白内障手術
一般的な白内障手術では、単焦点の眼内レンズが用いられます。単焦点眼内レンズを挿入した場合、焦点が合う距離は「近方」「中間」「遠方」のいずれか1点になり、それ以外はメガネが基本的には必要となります。
この弱点をなくしたものが多焦点眼内レンズで、複数個所(2カ所以上)に焦点を合わせることができます。
しかしその分費用面では単焦点眼内レンズに比べて患者様の負担は大きくなります。
※多焦点眼内レンズ手術は基本的には保険適用外となり、選定療養or自由診療となります。
眼内レンズの選び方
眼内レンズとは、水晶体の代わりに目の中に入れるレンズです。レンズは直径6mm程で、眼内レンズにはいくつかの種類があるため、ご自身に適した種類を選び、医師に相談する必要があります。
焦点距離で選ぶ
眼内レンズは水晶体のように、全てのものにピントを合わせられるわけではありません。適した眼内レンズを選ぶには、生活の中で一番見ている距離、見たい距離を考えることが重要です。なるべく裸眼でいられるよう、ご自身の生活スタイルに適したピントの距離を選びます。(ただし、眼内レンズにピント調節機能はないため、手術後もメガネなどが必要な場合があります。)
※生活スタイルの距離は目安です。
参考:参天製薬ホームページ
生活スタイルで選ぶ
ご自身の生活の中で行っている作業のうち、大切にしているもの、一日のうちで一番時間を使っていることをもとにレンズを選ぶ方法もあります。見たい範囲が裸眼で明るく見える眼内レンズが「適したレンズ」といえます。それぞれの眼内レンズで明るくクリアに見られる範囲とご自身の生活スタイルを重ね合わせて患者様とご相談の上眼内レンズを選ぶようにしています。
※生活スタイルの距離は目安です。
参考:参天製薬ホームページ
単焦点眼内レンズ
参考:参天製薬ホームページ
遠方・中間・近方のどこか一つにピントを合わせた眼内レンズです。ピントを合わせた距離の範囲内でクリアな視野が得られます。遠くに焦点を合わせた場合は手元を見るのに老眼鏡が、近くに焦点を合わせた場合は遠方を見るのにメガネが必要になります。
多焦点眼内レンズ(低加入)
参考:参天製薬ホームページ
遠方・中間にピントを合わせられる眼内レンズです。ピントを合わせた距離の範囲内でクリアな視野が得られます。ハロー・グレアなどの多焦点眼内レンズ特有の不快な自覚症状を抑えるレンズもあります。手元を見るときにメガネが必要になることがあります。2019年4月より一部のレンズは健康保険適用になりました。
多焦点眼内レンズ(高加入)
参考:参天製薬ホームページ
遠方から中間または近方まで単焦点よりも広い範囲にピントが合わせられる眼内レンズです。幅広い距離にピントがあうため、ほとんどの生活場面において裸眼で過ごすことが可能ですが、見えにくい距離を補助するときにメガネが必要になることもあります。 ハロー・グレアなどの多焦点眼内レンズ特有の不快な自覚症状を抑えるレンズもあります。
当院で取り扱っている多焦点眼内レンズ(自由診療、選定療養)
*医療保険適応の多焦点眼内レンズLENTIS(遠中2焦点)も取り扱っておりますのでご相談ください。
Intensity インテンシティー(自由診療)(乱視あり/なし)
INTENSITY(インテンシティー)とはHanita Lenses社(イスラエル)製の回折型の5焦点眼内レンズです。従来の多焦点眼内レンズの「近方」「中間」「遠方」に加え、「遠中」「近中」も含めた5つの焦点距離を併せ持つ眼内レンズで、新しい技術が採用されています。
5焦点眼内レンズ-インテンシティーは2019年にヨーロッパで「CEマーク」を取得し、日本では2020年9月より、「自由診療」にて取り扱いが開始されました。
※ヨーロッパで安全基準をクリアした製品に与えられる商号
Intensityのメリット
- 日常生活で幅広い明視域
- 光学ロスが少ない
- ハロー・グレアが少ない
Intensityのデメリット
- 強度近視の方は不向きの可能性あり
- 40cm以下の近方での視力落ち込み
- 費用が高額
料金
- 上記費用には手術費用も含まれております。
- 術後1か月までの検査費用も含まれております。
- 手術直前来院時に費用の一部を前金としていただきます。キャンセル時は前金を返金できかねます。(海外からの取り寄せのレンズになるため発送後のキャンセルができないため)
miniwell ミニウェル(自由診療)(乱視あり/なし)
2017年CEマーク取得。球面収差を利用して連続的にピントの合う幅を広げるEDOF(焦点拡張)構造であり、特に遠~中までの見え方が自然で単焦点レンズと遜色ないコントラスト感度やシャープさがあります。暗所や暗がりでのハロー・グレアも出にくいため、夜間運転される方に比較的向いているレンズになります。
miniwellのメリット
- ハロー・グレアが少ないため夜間運転にやや向いている
miniwellのデメリット
- 近方(40cmより近い)での視力落ち込み
料金
- 上記費用には手術費用も含まれております。
- 術後1か月までの検査費用も含まれております。
- 手術直前来院時に費用の一部を前金としていただきます。キャンセル時は前金を返金できかねます。(海外からの取り寄せのレンズになるため発送後のキャンセルができないため)
FINEVISION HP ファインビジョンHP(選定療養)
FINEVISION HP(ファインビジョンHP)はBVI社(アメリカ)製の回折型3焦点眼内レンズです。2010年に世界で初めて登場した3焦点眼内レンズで、海外では同年にCEマークを取得しています。2023年には日本でも厚生省から認可を受けて「選定療養」となりました。
FINEVISION(ファインビジョン)は「遠方と近方」、「遠方と中間」の2種類の2焦点眼内レンズを組み合わせるとによって「遠方・中間・近方」の3つの距離にピントを合わせることが可能になっています。
また、レンズデザインには「アポダイズ回折型」という特殊な構造が用いられており、レンズの中央部分と周辺部で異なる回折構造を持つレンズデザインとなっており、夜間に光を多く取り込むために瞳孔が大きくなると光エネルギーの配分が遠くに多く振り分けられるため、遠方への光の振り分ける量が大きくなり、夜間でも良好な視力を得ることができます。
FINEVISIONのメリット
- 近方距離35㎝
- 夜間でも良好な視力
- ハロー・グレアが大幅に軽減
FINEVISIONのデメリット
- 選定療養では乱視矯正レンズがない
- 強度近視の方は不向きの可能性あり
料金
- 上記費用に加えて手術費用(保険診療分)が別途かかります。
- 乱視矯正ありのレンズは現在未承認のため採用しておりません。
Clareon Vivity クラレオンビビティー(選定療養)
Clareon Vivity(クラレオン ビビティ)は最新の技術により、多焦点眼内レンズのデメリットを軽減し、同時に単焦点眼内レンズのメリットも持ち合わせた画期的な多焦点眼内レンズです。
独自の技術である「波面制御型焦点深度拡張レンズ」が採用されており、2023年に厚生労働省認可されたばかりの最新の眼内レンズになります。
Clareon Vivityのメリット
- 自然な見え方、単焦点レンズ並みのコントラスト感度良好
- ハロー・グレアが大きく軽減
- 多くの患者様(他のご病気がある方でも)が適応になる可能性があるレンズ
Clareon Vivityのデメリット
- 近方重視の方には不向き
- 遠視・近視・乱視が強い方には適応にならない可能性が高い
料金
- 上記費用に加えて手術費用(保険診療分)が別途かかります。
- 乱視矯正ありのレンズは現在未承認のため採用しておりません。
Clareon PanOptix クラレオンパンオプティクス(選定療養)(乱視あり/なし)
Pan Optix(パンオプティクス)はAlcon社(アメリカ)製の回折型3焦点眼内レンズです。
2019年に国内で初めて厚生省に認可され、2020年に「選定療養」の開始とともに、2023年まで唯一の選定療養の3焦点眼内レンズでした。
ENLIGHTEN™ 光学テクノロジーにより、「∞・60cm・40cm」で中間が60cmにピントのピークがるため、40~80 cmの連続した焦点距離の見え方の質が良いように設計されています。
Clareon PanOptixのメリット
- 日常生活でほとんどの場合めがねが必要でない
- 遠方コントラスト良好
Clareon PanOptixのデメリット
- ハロー・グレアはVivityと比べるとあり
料金
- 上記費用に加えて手術費用(保険診療分)が別途かかります。
TECNIS Synergy テクニスシナジー(選定療養)(乱視あり/なし)
2焦点回折型と焦点深度拡張型を組み合わせた連続焦点型の眼内レンズです。焦点距離による見え方の差を抑え、手元などの33㎝の近方から中間距離と、遠方までの連続した焦点を持つことによって、遠方から近方まで連続して自然な見え方が可能で、幅広い範囲をカバーできるのが特徴です。暗所でも見え方の質(コントラスト感度)が落ちにくいと言われています。
TECNIS Synergyのメリット
- 日常生活において幅広い範囲を見えるようにカバー
- 近方の見え方(33cm)が優れている
- 乱視矯正も可能
- 暗所での見え方が比較的良好
TECNIS Synergyのデメリット
- ハロー・グレアは単焦点眼内レンズと比べると多少あり
料金
- 上記費用に加えて手術費用(保険診療分)が別途かかります。
トーリック多焦点眼内レンズ(乱視矯正眼内レンズ)
白内障を治療するとともに乱視を軽減できるレンズです。単焦点・多焦点眼内レンズの双方にあります。角膜のゆがみによる乱視の矯正に適したレンズですので、乱視の種類や目の状態によっては、使用に適さない方もいらっしゃいます。当院では、アルコン白内障手術ガイドシステム「VERION™」を使用し乱視軽減による裸眼視力の向上を目指しております。
多焦点眼内レンズの
注意点
眼内レンズを一旦入れれば、取り替える必要は基本的にはありません。患者様の目の状態・検査結果、必要な見え方によっては、多焦点眼内レンズが適さない方もいらっしゃるため、希望された眼内レンズが選択できない場合もあります。
見え方が合わない、慣れない
- 精密な見え方が必要な職業の方(カメラマン、デザイン関係、歯科医など)
- 夜間に運転する機会の多い方
- 白内障以外の目のご病気などにより医師が不適と判断される場合など
*しばらく経過をみても見え方が合わない場合は眼内レンズを入れ替える手術を行うことがございますが乱視が増えるなどの合併症も多いためよくご相談の上判断いたします。
ハロー・グレア
多焦点眼内レンズでは光の回りに輪が見える「ハロー」や光をまぶしく感じる「グレア」が出ることがあります。夜間に車を運転することが多い場合は眼内レンズ選択時に検討が必要です。
参考:参天製薬ホームページ
コントラスト感度の低下
コントラスト感度が低下する可能性があり、写真や絵が好きな方はあまりおすすめできないこともあります。
参考:参天製薬ホームページ
当院では多焦点眼内レンズに関しましてかなりこだわりをもっております。白内障手術は一生に一回しか基本的には受けない手術となりますので、患者様に合ったレンズを選択できますようにメリット・デメリットを含めよくご相談してからレンズ決定させていただきます。