てるばやし眼科は、
「大学病院レベルの治療をもっと身近に」という
想いをもって地域医療に尽力するクリニックです。
先代の院長から受け継がれた「やさしく丁寧な診療」に、
確かな技術と先進の医療を掛け合わせ、日帰り手術からエイジングケアまで幅広く対応。
今回は、院長と副院長のお二人に、クリニックの成り立ちから診療への想い、
そして今後の展望までをお話を伺いました。

院長照林 優也

副院長西尾(照林) 彩


クリニックの沿革について

お父様の時代の医院はもともと樟葉のどこにあったのですか?
もともとは歩いて10分くらい離れた藤原という場所にありました。ただその場所は手狭で手術スペースも確保できなかったため、高槻の患者さまにも来ていただけるよう、アクセスの良い駅近の現在の場所に移転しました。

大阪医科大学に今も席をおかれているとか?
はい、一応非常勤という形で、後輩の指導にあたっています。大学病院とのつながりを持ち続けるのは、いずれ自院でも「大学病院並みの治療」を実現したいという思いからです。

クリニックでお父様の診察風景を
見る機会はありましたか?
荷物の整理などで来ることはありましたが、仕事中の父の姿を見る機会は多くありませんでした。父の診療スタイルについては、患者さまや古くからいるスタッフの話から知ることがほとんどです。

お父様の尊敬できるポイントは?
真面目で優しく、患者さまのお話をよく聞く人でした。怒ることは滅多になく、穏やかに接していたと聞いています。実際の診療の様子はあまり見ることができませんでしたが、患者さまから「優しかった」と言っていただくことが多く、そういう姿勢は自分も受け継いでいきたいと思っています。
子どもの頃、父が仕事をしている姿はあまり印象に残っていません。家庭でも仕事の話はあまりしない人でした。でも、実際に私がクリニックを手伝うようになって、患者さまから「前の院長、元気ですか?」と声をかけていただくことが多く、父がどれだけ優しく接していたのかを実感しています。

お父様の良さを引き継ぎつつ、
先生の新たな風はどんなポイントですか?
父から受け継いだ「優しく丁寧」な姿勢を大切にしつつ、僕なりに「最新・最適な治療」を加えています。優しいだけでは医療として不十分なこともあるので、常に知識も技術もアップデートしながら、適切な治療をご提供することを心がけています。
医師を目指したきっかけ

先生が医師を目指されたきっかけは?
一番のきっかけはやはり父親の存在です。医師として働く父の背中を見て、自分も自然と同じ道を志すようになりました。また、人に感謝される仕事であることにも魅力を感じました。実は泌尿器科にも興味を持ったことがあるのですが、眼科の方が治療後に改善が目に見えてわかるので、そこに大きなやりがいを感じたのです。
私もやはり父の影響が大きかったと思います。「医者になりなさい」という家庭の方針もありましたし、自分でも学んでいく中で「見える・見る」という行為の重要性を強く感じました。目は全身の健康にも関わる部位で、診断から治療まで一貫して対応できる眼科に魅力を感じました。

この道を選んで良かったと思いますか?
はい、本当に良かったと感じています。毎日の診療の中で患者さまの「見えるようになった」というお声を聞くと、この道を選んでよかったと実感します。
そう思います。目が見えるということは、生活の質を大きく左右します。特に高齢の方にとって、視力の低下は認知機能の低下にもつながることがありますし、精神的にも孤立を招く原因になることもあります。そういった部分に医師として関わることができるのは、とてもやりがいがあります。
お互いの連携でクリニックを盛り上げる
お姉さんである副院長と一緒にクリニックをされていますが、副院長の尊敬できるポイントは?
姉とは診療スタイルが全く異なります。姉は必要最小限の検査で診断する慎重なタイプです。一方、僕は少しでも疑いがあればすぐに検査をおこなうタイプ。まったく違う考え方だからこそ、お互いを補い合える関係だと感じています。症例について悩むことがあれば相談しあうことも多く、診療の幅が広がっていると思います。姉は性格的にも父に似ているところがありますね。
院長は主に手術をされる患者さまや、術前・術後の方を多く担当していて、検査の上で治療や手術の段取りを立てていくスタイルです。私はドライアイや視力の不調、点眼薬が効かないなどの比較的一般的な症状を持つ方を多く診ていて、じっくり話を聞いて原因を探ることが多いですね。同じ眼科でもアプローチは全然違うかもしれませんが、それぞれの強みがクリニックの診療に活かされていると思います。

院長のどんなところを尊敬されていますか?
弟である院長は、手術が本当に上手です。早くて丁寧で、安心して任せられますし、判断も早いです。私は人の話をじっくり聞いて悩むタイプですが、院長は必要なときにしっかり決断できるタイプ。スタッフや他院の先生との関係もよく、コミュニケーション能力が高いので、院内外を問わず信頼されていると思います。
患者層と診療の特徴

患者さまはどんな層が多いですか?
0歳から90歳以上まで、本当に幅広い患者さまが来られます。午前中は高齢の方が多く、午後からはお子さまや中年層の方が中心になります。土曜日は全年齢の方が来院されます。くずはエリア自体は比較的若い方も多いですが、最近は高齢化も進んできました。
本当にさまざまな世代の方が来院されます。0歳児から妊婦さん、高齢の方まで、さまざまな方に対応しています。特に小さなお子さまは、目やにが出たり、3歳児健診で視力の問題を指摘されたりするケースでの受診が多いです。若いお母さまたちは不安な気持ちを抱えて来られることが多いので、丁寧な説明を心がけています。

小さい子を持つお母さんとの関わりで
意識していることは?
私自身も3人の子どもがいて、そのうちの1人は障害があります。その経験から、子育て中のお母さんと話すときは自然と共感しながらお話しすることができます。「障害がある子を連れて行っても大丈夫ですか?」と聞かれることもありますが、もちろん大丈夫ですし、そういった不安を取り除けるよう努めています。眼科に限らず、ときにはお母さん自身の悩みを話してくださることもあります。そういったときは医師というより、同じ親として寄り添うようにしています。
クリニックでの手術について

クリニックでおこなっている手術は具体的に何がありますか?
メインは白内障手術です。樟葉エリアは見えることに意識の高い方も多く、多焦点レンズをご希望される方も多いため、積極的にご提案しています。私のもともとの専門である緑内障手術もおこなっており、さらにまぶたの手術については形成外科の専門医に依頼して対応しています。これらはすべて保険診療の範囲内で対応しており、自費診療はあまりおこなっていません。
2025年4月からは硝子体手術も開始しました。現在のところ、斜視手術や角膜移植のような特殊な手術は大学病院での対応になりますが、それ以外の多くの手術は今後すべて当院で完結できるよう体制を整えていく予定です。

白内障の手術の説明会をされていると
聞きましたが、反響はいかがですか?
とても好評です。診療時間内では十分な説明の時間が取れないため、説明会を開催することで、ご本人だけでなくご家族の方にも一緒に聞いてもらえる点が大きなメリットです。1時間程度の会ですが、質問の時間も含めてしっかりと情報提供ができます。尼崎の病院にいたころにも週1回、60人ほど集まる説明会をしていました。説明の効率化だけでなく、患者さまが安心して手術に臨めるようになるためにも、このような取り組みは大切だと思っています。説明を受けた方からは「よくわかりました」と言っていただくことが多く、クリニックとしての信頼にもつながっています。

安全に治療をおこなうための
先生のこだわりは?
僕はとても心配性なので、手術前には検査を徹底的におこない、すべてのリスクを想定した上で、自分自身が「大丈夫」と納得できてから手術に臨むようにしています。
また、説明にも力を入れていて、特にリスクがある患者さまには、良い面ばかりでなく、起こりうる悪いことも先にしっかりお伝えしています。そのうえで、患者さまが「それでも受けたい」と納得されたときにはじめて治療に進む。そうした信頼関係を大切にしています。

先生の考える当院の強みとは?
医療技術の面はもちろんですが、それ以上に力を入れているのが「空間づくり」と「人のやさしさ」です。内装や外観も、病院っぽさを極力なくし、ホテルに来たような感覚でリラックスして過ごせるように設計しました。診察や手術は不安が伴うものですから、少しでも安心して通っていただける雰囲気を大切にしています。また、スタッフ全員が「やさしさ」を持って患者さまと向き合えるよう、採用や育成にもこだわっています。うちは本当に“やさしい人しかいない”と思ってもらえるようなチームづくりをしています。
さらに、当院の特徴としては「日帰り手術」と「エイジングケア」の2本柱があります。副院長が担当するIPLを用いたシミ取りやドライアイ治療、美容点滴など、見えるようになったあとに「もっと綺麗になりたい」と思った方へのアプローチも充実させています。目と体の両面からエイジングケアを提供できる体制は、当院ならではの強みです。
エイジングケアについて

エイジングケアを始められたきっかけは?
次女に障害があることがわかったとき、自分自身と深く向き合う時間を持ちました。「なぜ生きるのか」「どう生きれば人は幸せなのか」といった問いに向き合う中で、障害があってもなくても、“幸せに生きたい”という結論にたどり着きました。
私にとっての「幸せ」の一つは、心も体も健康で、美しくあること。特に女性にとっては「きれいでいたい」という気持ちが大きな原動力になることもあります。そうした思いを医師としてどう活かせるかを考えたときに出会ったのが、抗加齢学会でした。そこで学び始め、今に至ります。

エイジングケアを専門医のもとで
受けるメリットは?
皮膚は体の一部であり、「臓器としての皮膚」という視点で全身をとらえ、外側と内側の両方からサポートできるのが、医師が提供するエイジングケアの強みです。現在はIPL(フォトフェイシャル)という機械を使ったシミやくすみのケア、白玉点滴、サプリメントのアドバイスなどもおこなっています。
このIPLはもともと皮膚に照射する機械でしたが、近年ではドライアイ治療にも効果があることがわかり、眼科的なアプローチとも非常に親和性があります。抗加齢医学の専門医として、単なる美容ではなく、健康と医療を融合させた提案ができる点が大きな違いです。

エイジングケアは一度で効果がありますか?
基本的には「継続」が大切です。エイジングケアは一度で劇的に変わるというよりも、症状や体質と付き合いながら、定期的にケアを重ねていくことで効果を実感していく分野です。
心と体、そして目元や肌の変化に寄り添いながら、患者さまお一人ひとりの「よりよく生きる」を応援していけたらと思っています。
今後の展望について

将来的には、「大学病院を超えるクリニックにしたい」と思っています。もちろん、医療技術や設備の面で大学病院は素晴らしいですが、僕が目指しているのは、そういった「質」だけではなく、「患者さまの満足度」を含めた「総合的なクオリティ」の高さです。
大学病院と違い、私たちはもっと身近な存在でいられる。例えば待ち時間をできるだけ少なくしたり、スタッフ全員がやさしく丁寧な対応をしたり、内装や外観も病院らしさをなくしてホテルのような落ち着ける空間にするなど、細かな配慮を徹底しています。そういう面でも「大学病院を超える」ことを目指しているのです。
診療面では、私が主に手術を中心に、姉がエイジングケアを担当するというかたちで、それぞれの専門性を活かして地域に貢献していきたいと思っています。たとえば、樟葉エリアは枚方や高槻からも少し距離があって、これまでは大きな病院に時間をかけて行かざるを得なかった患者さまが多かった。でも、この場所で診療を完結できる体制を整えることで、「てるばやし眼科に行けばなんとかなる」と思ってもらえるような存在になりたいですね。

白内障や緑内障といった主要な眼科疾患はもちろん、硝子体手術などにも対応できるようにし、今後も手術の幅を広げていくつもりです。斜視や角膜移植など、一部大学病院でしか対応できない治療を除けば、それ以外はすべて当院で完結できるような環境を目指しています。
また、患者さまとの信頼関係を築くことも大切にしています。診察や手術の説明はもちろん、Googleの口コミにも一つひとつ丁寧に僕自身が返信しています。夜中に一人で長文の返信をしていることもあるのですよ(笑)。それを読んだ患者さまが「ちゃんと見てくれているのだな」と感じていただけたら嬉しいですし、それもこのクリニックの魅力のひとつだと思っています。
クリニックは開院から2年目を迎えました。1年目は正直、私自身もスタッフも手探りの中で日々を過ごしていましたが、少しずつ体制も整い、今後はよりスムーズに診療が回るよう工夫を続けていきたいです。
私は水曜日にエイジングケア外来を担当しており、目や体の「エイジングケア」という分野にも力を入れています。「綺麗でいたい」「元気でいたい」という気持ちは年齢や性別を問わず誰にでもあるものです。そういった気持ちに医療の力で応えられるよう、これからさらにエイジングケア部門も広げていくつもりです。

具体的には、ドライアイの治療にも使われるIPLというレーザーを活用し、シミやくすみのケアをおこなっています。また、ビタミン点滴やサプリメントの提案なども含め、体の内側からサポートする体制を整えています。皮膚だけでなく「臓器としての皮膚」という視点で全身の加齢に対応する、医師ならではのアプローチが強みです。
院長が掲げている「大学病院並みの治療を、もっと身近に」というビジョンにも共感しています。そして、どんな症状でも気軽に相談していただけるような、あたたかいクリニックでありたいと思っています。
患者さまへのメッセージ

優しく丁寧に、そして最新・最適な治療を常に心がけています。目がかゆいといった軽い症状から、白内障や緑内障などの重い疾患まで、どんなことでもまず相談していただけるような、地域の「頼れる眼科」を目指しています。
今は情報があふれる時代で、患者さまご自身が医療機関を選ぶことができます。ただ「手術した方がいいと言われたから」と受けるのではなく、いろいろな情報を集めて、ご自身の意思で納得したうえで、当院を選んでもらえたらうれしいです。

当院にはセカンドオピニオンを求めて来られる方も多くいらっしゃいます。私はその際、正直に状況を説明するよう心がけています。そのうえで「先生のところでお願いしたい」と言っていただけることも多く、本当にありがたいと思っています。
最終的には、治療の質だけでなく、サービス面でも満足いただけるクリニックを目指し、くずはという地域で安心して医療が受けられるよう、「あそこに行けばなんとかなる」と思っていただける場所をつくっていきたいと思っています。
よくわからないまま点眼薬を続けている方や、「緑内障と言われたけど、今どういう状態なのか分からない」と不安を抱えている方がたくさんいらっしゃいます。そういう方には、しっかりと説明して、自分の状態を理解した上で納得して通っていただきたいと思っています。
また、「気になる症状があるけど受診するほどでもないかも…」とためらっている方もいるかもしれません。でも、そういう時こそ一度受診してほしいです。何もなければそれでいいし、早期に病気が見つかることもあります。

当院は基本的に予約制ですが、予約外の患者さまにも対応しています。完全予約制にすると、急に具合が悪くなったときに診てもらえないということが起こるかもしれません。少しお待たせすることもありますが、「困った時にすぐ診てもらえる」という安心感を持っていただけたらと思います。
これからも、患者さまお一人ひとりに寄り添いながら、地域の皆さまにとって心強い存在であり続けたいと思っています。